成長を続けるために音楽にかけるパッション SOIL&

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成長を続けるために音楽にかけるパッション SOIL& "PIMP" SESSIONS

文・菊地 崇/写真・宇宙大使☆スター

2013年、10周年を迎え、コラボレーション・アルバムをリリースするなど、アニバーサリーイヤーとして数々のプロジェクトを形にしていったSOIL & “PIMP” SESSIONS。どのプロジェクトもエネルギーに満ちていた。

「SOILが結成されるときにメンバーに共通していたのは『ジャズも現在進行形で新しいものがどんどん生まれて然るべき』という想い。100年の歴史のなかでも40年前のジャズ・ムーブメントはことさら大きな出来事だったけど、僕たちは今を生きてる。逆輸入的にワールドワイドに発信できる日本発のジャズのアイデアが僕たちにはあった」とサックスの元晴。

その意志は、時間を経た今もさらに強いものになっている。そして11年目の2014年、原点回帰ともいえるアルバム『Brothers &Sisters』をリリースした。

「ベスト盤が出て、コラボアルバムが出て…。それでリセットしたという感覚はまったくないです。さらに成長を遂げています」とトランペットのタブソンビ。

「ひとりひとりが強烈な個性を持っている。その集団が、融合することによってさらに強くなる。かつてはレコーディングといえども、その瞬間に起こったこと、感じたものに反応していくことを大切にしていました。今回は、それプラス、プリプロ(仮レコーディング) を大切にしました。だから録る直前まで曲が成長していっていた」と元晴。

「新しい音がポンと出てくる。曲のベースは変わっていないのに、どんどん景色が変わっていく。今までやっていなかったことが各々に課される。それが自分を未知なる領域に連れていってくれる」とベースの秋田ゴールドマン。

音楽に真摯に向き合い、音楽も自分たちも成長していくSOIL。今年も数多くのフェスに出演を果たし、クオリティの高いライブを繰り広げている。ライブにおいても、常に自分たちを成長させるように努めているという。

「どのフェスでも、どのライブでも、全員が成長したいと思っているんですけど、特に元さんの意志が強いように感じています。ライブに関して、音楽に関して、一切妥協をしない」と秋田。

「お祭り騒ぎだけではなく、ある程度の緊張感を持って音楽に向かう。その意志は、SOILは強く持っています。そしてクリエイトしていく。セットリストもその場で変わりしますし、アドリブもその場のエネルギーに反応して生まれてくる」とタブゾンビ。

先行シングルとしてリリースされたシングルが「表nothin’ 裏girl」だ。日本語で読むと「オモテナシ ウラガアル」。インストバンド、SOIL & “PIMP” SESSIONSのメッセージソングに他ならない。

この曲を作ったタブソンビが、この曲に込めた意味を明かしてくれた。

「物事は、見えている部分だけで捉えるのではなく、裏も見る必要がある。深く考えましょう。けれど、どう捉えるかはあなた次第です」

インタビューのなかで、何度も「成長」という言葉が出てきた。進化と成長を続けるSOIL & “PIMP” SESSIONSは新たな地平へと歩みを進めている。

Profile
2001年に東京のクラブで知り合ったミュージシャンが集いバンド結成。2003年に音源を発表していないのにも関わらず〈フジロック〉に出演。キーボードの丈青が加わり現在のメンバーとなった。

CD『Brothers & Sisters』
コラボやベストなど「企画盤」をリリースした2013年結成10周年イヤー。11年目の今年は、原点回帰とも感じさせてくれる6人のエネルギーが凝縮されたアルバムが完成。踊るジャズの新しい歴史を歩み出した一枚。



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