写真を撮るために構えた瞬間のフィット感と日射しや雨から守ってくれる安心感 KAVU Chillba

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写真を撮るために構えた瞬間のフィット感と日射しや雨から守ってくれる安心感 KAVU Chillba

シアトルをベースに、ポリシーのあるアイテムを発信し続けている<カブー>。ベトナムのライスフィールドで出会った笠をイメージして作られたチルバ。その魅力をふたりのカメラマンが語る。

文・宙野さかな/写真・依田恭司郎

縦イチ写真を撮れる帽子。

–––– 他にはない独創的なデザインを持つハット、チルバ。ふたりのチルバとの出会いを教えてください。

林 2005年に、アメリカの<ボナルーフェス.に行ったときに、会場でこれを見つけたんです。<ボナルー>が開催される6月のテネシーは、日射しが強くてけっこう暑いんですね。それまでチルバを見たことがなかったから、珍しさもあって「これ、いいかも」と思って買いました。日本に帰ってきたら、アウトドアショップでは、けっこう売っていたんですけどね(笑)。

片岡 野外での撮影のとき。コーディネートのアイテムとして、チルバもセレクトされていたの。撮影では使わなかったんだけど、気になって被ってみた。そしてカメラを構えてみたら、普通の縦イチの写真が撮れるわけ。普通の帽子だと、ツバが邪魔になってしまうんだけど、何の問題もなく、普通に構えて撮ることができた。それから、野外での撮影のときに使うようになったね。

林 それは、いつ頃のことですか。

片岡 2006年か2007年か。場所はふもとっぱら。普通は、ひとつのアイテムとの出会いなんてそんなにおぼえていないんだけど、これだけはなんだか忘れられない。その後に、裏原宿に<グレゴリー>のショップができて、そのオープニングに行ったら、SPECIAL OTHERSのドラムス(宮原良太)がチルバを被って来ていたから。彼も「チルバ仲間」だと、勝手に思いましたよ。

林 他の帽子と違って、ツバが上のほうにあるんですよね。だから視界もいい。フェスでもアウトドアでも、帽子を被っていることがほとんどなんですけど、写真を撮っていると、キャップだと自然とツバを後ろにして被ってしまっている。日射しよけになっていないことが多いんです。


片岡一史氏  Photo by Meg Suko

変わらないデザイン、変わらないポリシー。

–––– <カブー>のデザイナーがベトナムのライスフィールドで出会った人の笠を見て、このチルバが生まれたということです。

片岡 帽子としては確かに独特なデザインかもしれないけど、長く愛用していても飽きないよね。

林 海外のフェスで被っていると、「お前の帽子、いいな」とよく声をかけられますよ。おそらくアジア人が被ったほうがしっくりいくデザインなんですね。

片岡 アジアの伝統的なものを、現代的にアレンジして新しく生み出した。今年は新しいものを被っているんだけど、10年前に買ったものとほぼ同じ。その<カブー>のスタンスも好感が持てるね。ウレタンみたいなものを中綿に使って、特別な防水素材を使っているわけでもない。アウトドアだったら、ゴアテックスとかポーラーテックといった素材を使いたくなってしまいがちじゃないですか。唯一変わっていたのが、帽子を頭に固定させるためにストラップにクリップがついていたくらい。

林 そっちのほうがよくないですか。確かに、ちょっと締めにくいなと思っていたんです。

片岡 10年以上も経過して、ちょっとだけ進化しているという(笑)。

林 晴れているときはもちろん、雨のときも重宝しています。もう10年も使っているので、撥水力は落ちているんですけど。けっこう強い雨が降り続いても、顔が濡れるっていうことはないですね。

片岡 笠の部分に雨が浸透してくるけど、頭は涼しくて快適。全然蒸れないよね。

林 ステージ前で写真を撮っているときに雨が降ってくるときもあるじゃないですか。カメラバッグの上にチルバを置いて、雨よけに使ったりもしますよ。チルバは濡れるけれど、内側は濡れない。このスポンジがいいのかな。

片岡 非常に行動しやすい帽子だよね。もちろん写真を撮るっていうのもあるんだけど、それだけじゃなくて、天候に関係なく、野外での行動をサポートしてくれる。

林 2年前にアメリカの国立河川のバッファローリバーをカヌーで下ったんですけど、そのときもチルバを被っていました。日射しや雨からも守ってくれて、快適でした。そうそう、被らなくてもいい、夜とかはどうしています?

片岡 使わないときは、ペシャっと折り畳めるのもいいよね。

林 僕は、カラビナにつけて、カメラバッグの横につけていたりしますよ。収まり具合がちょうどいいんですよね。アジアで作られている竹素材の笠などはかさばるけど、チルバは違和感がないんです。


林 大輔氏   Photo by Takashi Kikuchi

チルバというコミュニティ。

–––– 他の帽子と比較して、チルバはかなり目立つと思います。

片岡 被っている人がいると、なんだかうれしくなるよね。

林 「お、お前も!」みたいな。

片岡 なんか共感するというか。スペアザがステージなどで愛用していたときは、〈フジロック〉などでもずいぶん被っている人がいた。仲間っていうのかな、チームっていうのかな。ひとつのコミュニティのようなものが、チルバを愛用する人にはあるのかも。

林 <フジロック>で、片岡さんがチルバを被っているのをはじめて見たとき、「やっぱり、野外ではこれですよね」って話したことをおぼえています。ふたりで妙に納得して。

片岡 快適で、写真を撮りやすいっていうのが一番。難点としてあるのは、謎の東洋人になってしまうところ。中途半端はしないで、それで通そうかと。それがチルバを使ったスタイリングの必勝法かもしれない。

林 絶対にそのほうがいいと思います(笑)。

片岡 一史
Lj発行人。大学在学中より、カメラマンとして活動を開始。<フジロック>には、1999年の苗場の1回目より参加。他に<頂>、<ナチュラルハイ>、<アラバキ>、<NAC>など、数多くのフェスで撮影を行なっている。

林 大輔 
1997年にアメリカのサンディエゴで開催された<DEAD ON THE BAY>に参加。衝撃を受け、以来毎年のように<ボナルー>、<コーチェラ>、<ワカルーサ>、<ファーザーフェス>などのアメリカのフェスを撮影し、日本に紹介している。


KAVU Chillba
ベトナムのライスフィールドで出逢った農民の笠からインスピレーションを受けて誕生したチルバ。360度日射しをカット。ストラップベルトとあご紐でしっかり固定。ソフトフォームを使用しているので折り畳むことも可能です。全6色 ¥5,800(税込)www.kavu.jp

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