農民から発信される音楽と食の輪。農民ダイナマイト@甲州市神金地区 レポート 2014.11.23

フェス(祭り)

農民から発信される音楽と食の輪。農民ダイナマイト@甲州市神金地区 レポート 2014.11.23



文=菊地 崇

11月23日勤労感謝の日。この日はその年の収穫に感謝する新嘗祭の日でもある。新嘗祭の日に行なわれているフェスが<農民ダイナマイト>。2014年が5回目の開催で、場所は甲州市の神金地区。甲州盆地から411号線を青梅に向かって数キロのところにある地区だ。甲州盆地に比べれば標高も高く、盆地では紅葉の盛りだったけれど、神金では見頃を過ぎていた。この地域で農業をはじめた30代の農民たちが中心となる手作りのフェス。



「地域に多くの人を呼び込むためにフェスをしたい」と一念発起しスタートした<農民ダイナマイト>。未来の地球のために山から都会へ伝えることがあるのではないか。そんな大いなる意志を持ってのはじまりだったという。

出演したのは、2014年に<フジロック>のステージにも立ったMajestic Circusや『88』37号に登場してもらった奈良大介さんなど。農、あるいはオーガニックを通して農民とミュージシャンが繋がる。それはここ数年の間に、顕著になって現れている事象だ。60年代のカウンターカルチャーが、オーガニックや東洋思想などのエレメントを取り込んでいった歴史を考えれば、やっとという思いもないわけではない。けれどこうして<農民ダイナマイト>というフェスが、音楽と農という新しい価値観やライフスタイルを提案する場となっているのは、農に新しい何かが付随され、それが草の根的に拡がっていることの証明に他ならない。

ヘンプなどの雑貨、手作りのアクセサリー、有機野菜…。自分たちの作ったじゃがいもの食べ比べというメニューもある。それらが並ぶ出店は都市のマルシェのようでもあり、大人と子どもが混在する村祭りのようでもある。自分たちの住む場所に楽しみを生み、発信する。山(農村)だからこそのフェスのスタイルとメッセージが<農民ダイナマイト>には確かに存在している。



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  88 39号(2015.2.20)

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