三条市と市民の足並みをそろえるためのフリーフェスという場つくり 三条楽音祭

フェス(祭り)

三条市と市民の足並みをそろえるためのフリーフェスという場つくり 三条楽音祭

新潟県三条市のキャンプ場で開催されるフリーフェス。中越地震復興を目的に、市と市民を繋ぐ場づくりとして、無料のフェスにこだわり開催を続けてきている。市と市民の新しいネットワークの形がここにある。<三条楽音祭実行委員>大橋賢太さんに9月6日に開催される2015年の見どころをインタビュー。

––––  <三条楽音祭>は、いつスタートしたのでしょうか。またこのフェスをはじめたきっかけは?

2004年に発生した中越震災復興の義捐金を募るため、何かできないかと三条市の若い職員が動き出し、震災直後から始まった<SONG OF THE EARTH>(越後川口)に義捐金を持っていくために尽力していた地元の若者と協力し、無料のフェスをやろうというところから<三条楽音祭>は始まりました。

––––  オーガナイザーから見る今年の特長は?

音楽のジャンルの壁を取っ払ったフェスにしたいと思っています。一昨年まではレゲエが中心のブッキングでしたが、昨年は奇妙礼太郎&トラベルスウィング楽団に出演してもらったり、今年は韻シストやindus&rocksなど、幅広いジャンルの音楽を観客のみんなに届けたいと思っています。それと、今年に限ったことではなく、<三条楽音祭>の最大の特徴は市と市民が手を繋いで作り上げる、市民による手作りのフェスだということです。


––––  なぜフリーとしてフェスを開催し続けているのでしょうか。

中越震災復興のために市と市民が立ち上げて、今は東日本大震災やネパール震災のために義捐金も募るわけですが、寄付やドリンク代など、みんなが好きなことにお金を使う以外は一切、お金はかかりません。その理由はやはり、市が一般市民や三条市民のために行うフェスだということ。「いかに<三条楽音祭>にみんなが気軽に来てもらえるか」という考え方を大切にした結果、「無料フェス」にこだわって開催し続けることになりました。

––––  会場のヒメサユリ森林公園の特長を教えてください。また三条とはどういう町ですか。

ヒメサユリ森林公園は周りに何も無いことが最大の特徴です(笑)。道中も山に囲まれたのどかな田園風景や多種多様な植物を目にすることができます。そして、曲がりくねった山道を抜けたところに会場が突如現れます。会場には子どもを遊ばせる広場や遊具、川遊びが楽しめる小川、釣り堀があり、アウトドア遊びがひと通り楽しめます。そして何より360°広がる木々の緑が作り出す新鮮な空気、夜になれば瞬く星空など、大自然を堪能できます。

会場のある三条市は、信濃川とその支流・五十嵐川と刈谷田川の豊かな水に育まれた緑豊かな自然に囲まれた街です。全国的には「金物ものづくりのまち三条」「職人のまち三条」として知られ、また、信濃川の豊かな水と肥沃な大地の恵みを受けて農業も盛んです。

イベント会場のある下田地区も、そんな自然を体全体で感じられる土地になっています。

東京から上越新幹線でわずか2時間、高速道も関東、北陸、東北方面とつながっており、新潟空港からも約1時間とアクセスも抜群です。そんな三条の町は、職人の粋や人情深さ、それを受け継ぐ若者達が、近年活躍する町にもなっています。『都会へ行かないと自分の夢は叶わない』という若者が三条を離れていく事もありますが、『三条でもやれることがある』と、自分の夢をこの町で叶えようとしてる若者も多くなってきました。これからの三条市は若者達の可能性を引き出せる町になっていくだろうと思いますし、その一部として三条楽音祭もどんどん面白くしていきたいと思っています。


––––  キャンプインは可能でしょうか。

1Dayイベントのため、キャンプインは残念ながらできません。当日会場内と駐車場は出店者で埋め尽くされるため、前日からキャンプインをお断りさせて頂いています。当日も駐車場スペースの確保のため、臨時で用意するシャトルバスでお越しいただいています。

––––  はじめて参加する人のために<三条楽音祭>の楽しみ方を教えてください。

前述のとおり、会場は駐車場が無く、バスでしか行けなかったり、不便なことも多いんですが、その不便を楽しんでいただきたいです。会場に到着したら、大自然の中でいい音楽を聞きながら美味しいものを食べて、川遊び、山遊びを楽しんでください。公園もあって昨年は子どもの遊ぶ姿もたくさん見かけました。子どもも大人も遠足気分で楽しめる音楽フェスです!


––––  多くの見どころがあると思いますが「今年はこれを感じてほしい」こととは?

もちろん、先に述べたようなジャンルレスな音楽性を感じてほしいですし、手作りの会場だからこそ広がるPEACEな雰囲気も感じてほしいです。市とみんなの気持ちがくっつけばこんなに面白いことが出来るんだ!っていうことを感じてほしいです。

市の行政って市民のみんなを取りまとめたり、みんなのためにあれやこれや動きまわったりしてくれる役割だと思います。だけど、反面、市民のみんなが行政に頼りきって、何かあれば行政のせいにすることも多いように感じます。

<三条楽音祭>は市のバックアップを受けて、市民が手弁当で作り上げていくフェスです。このフェスを動かしているのはフェスに関わる全ての人たちの熱意とお客さんの楽しみにしてくれる気持ち。それに応えるように市が色々とサポートしてくれる。みんなの気持ちが集まることで、市と市民の足並みが揃う。

市におまかせじゃなくて、市と一緒に作る。そうやってこのフェスが出来てるんだ、って視点でもお楽しみ頂きたいです。


三条楽音祭

開催日:9月6日(日)

会場:ヒメサユリ森林公園(新潟県三条市中浦)

出演:韻シスト、Indus & Rocks、MONOLESS、TOKU、モアリズム、倉井千秋、ほか

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