縄文遺跡でのフェスで感じるルーツ Feel The Rootsインタビュー

フェス(祭り)

縄文遺跡でのフェスで感じるルーツ Feel The Rootsインタビュー

「ルーツを感じよう」をスローガンに、青森県にある縄文時代の遺跡・三内丸山遺跡で開催されるフリーフェス<Feel The Roots>。Jomo☆rock 実行委員長の秋田達史さんに、このフェスの「ルーツ」とここから広がる未来を聞いた。

 写真・廣川慶明/協力・NPO法人Jomonism

 

–––– 今年7回目の開催を迎える<フィールザルーツ>。立ち上がったきっかけを教えてください。

青森県が誇れる財産、三内丸山遺跡。発掘された当初は注目されましたが、年々、地元意識が薄くなり、観光客が訪れることだけが顕著になりました。その後、この三内丸山遺跡をはじめ、北東北・北海道の縄文遺跡群を世界遺産に登録しようとする取り組みが青森県主導ではじまり、東京を拠点とするNPO法人Jomonismと青森の若者を中心としたJomo☆Rockが協同して三内丸山遺跡でフェスを開催し、市民レベルで機運を高めようと、このプロジェクトがはじまりました。

加えて、青森市民がもっともっと地元の楽しさを共有していけるような時間、場所をセッティングしたいと思うようにもなりました。それまで、青森ではこのような野外を利用したフェスティバルがほとんどなかったため、多くの市民に外で音楽を聴いて楽しむ習慣がありませんでした。まず、地元にもこんな楽しみ方があることを体験してもらうことが大切だと思いました。学校の社会科見学で行った三内丸山遺跡ではなく、自主的に楽しみたいと思って行く三内丸山遺跡では、その印象は違うはずです。

–––– オーガナイザーから見る今年の特長は?

7年目の今年は、これまでヘッドライナーとして出演いただいてきたRaBiRaBiやGOCOO、Kuniyuki Takahashiが一堂に会します。さらに縄文太鼓奏者の茂呂剛伸が初参加し、これまでの中でもっとも縄文度が高い内容になるかと思います。とくにKuniyukiさんと茂呂さんは、ともに北海道在住のアーティストです。<Feel the Roots>は地元青森を中心に、東北を拠点に活動するミュージシャンが多く出演していることもあり、彼らとの音楽を通しての交流は、それこそ縄文時代に青森と北海道が密接な関係を持ち、同じ文化圏を共有していたように独自の文化交流を生み出すよい機会になるのではないかと思っています。


–––– 会場の三内丸山遺跡のことを教えてください。

今から約5500年前~4000年前の大規模な縄文遺跡で、実り豊かな自然を背景に、多くの人の居住跡が見つかっています。巨大集落が存在していたことが理解できる広い敷地に、大型掘立柱跡を復元した六本柱がそびえ、通常の住居よりはるかに大型な竪穴住居をはじめ、竪穴式住居がたくさん立ち並んでいます。建設重機もなかった5000年も前の時代の巨大な建築物は、それだけの労働力がなければできないことですから、一体当時はどのくらい人が住んでいたのだろうと思ってしまいます。三内丸山では今も発掘作業が続けられていて、掘れば大量の遺物が出てきます。発掘調査が終われば埋め戻されるので、本物が足下に眠っているそのうえで、楽しめるということは貴重な体験だと思います。メンタル面においても、縄文時代は貧富や身分の格差が無く、平和な世界だったと言われています。人としてのベーシックであり、大切なことを受け継ぎたいですね。

–––– 「縄文アートフェスティバル」と紹介されています。ライブのほか、どんなコンテンツが用意されているのですか。

会場の持つ特性を損ねることなく、環境負荷の少ない雰囲気をフィーチャーし、たくさんのキャンドルによる会場演出が特徴です。また、クラフトを中心とした手仕事や作品を出展・販売する場にもなっています(徐々にそのような場に成長しました)。縄文ワークショップのほか手作り系のワークショップの出店も多く、家族連れを中心とした来場者に長く滞留してもらうフックになっています。また、青森ならではのB級グルメや素材にこだわった健康志向の飲食系の出店が並びます。


–––– 入場無料のフェスとして開催を続けている理由は?

より多くの人に縄文遺跡で過ごす時間を楽しんでもらいたいから。<Feel the Roots>は北東北・北海道の縄文遺跡群の世界遺産登録を目指す青森県から支援を受けて開催しています。入場無料であることは、青森県の縄文への本気度の高さと言えるかもしれません。

–––– はじめて参加する人のために、<フィールザルーツ>の楽しみ方を教えてください。

足下に本物の縄文遺跡が眠るので、縄文を感じるには最高のロケーションです。六本柱の前にメインステージを組んでいるので、ステージを見ると巨大な六本柱が必ず目に入ってきます。サブステージは大型住居内に設置しているので、竪穴式住居がライブハウスやクラブ空間になるというのはかなりユニークです。非常に縄文タイムトリップ感が味わえます。あと、出演アーティストが計らいで、ラッセラーラッセラーというねぶた囃子をうたってくれることがあるんです。そのとたんお客さんのノリが変わるんです。今回それがあるかどうかはわかりませんが、青森ならではの光景かと思います。僕たちは、Don’t think, Feel the Roots!! 考えるな、感じることだ!! というスローガンをかかげているんですが、自分の体が無条件に反応してしまうような感覚で楽しむのが一番だと思います。

–––– 多くの見どころがあると思いますが、「今年はこれを感じてほしい」こととは?

2015年3月11日にリリースされたある曲があります。RaBiRaBiの「Song of the Earth」です。地球の上で暮らすことの意味を考えさせるような、ある意味「縄文的」な曲でもあります。今年はこの曲をみんなでコラボレーションする予定です。ぼく自身、どういう音になるのか、まったく想像できませんが、必ず何かを感じるはずだと信じています。ぜひ遊びに来て、聴いて、体感して欲しいと思います。


三内丸山遺跡 縄文アートフェスティバル Feel the Roots

開催日:9月13日(日)

会場:青森県三内丸山遺跡

出演:RaBiRaBi、GOCOO、Kuniyoshi Takahashi、茂呂剛伸、ほか

入場料:無料


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